当サイトでは、幹細胞コスメ百科では「幹細胞コスメ」の認知度について、10代から50代の女性が現在「幹細胞コスメ」をどの程度知っているか・使用経験はあるか等についてアンケート調査を実施しました。
その結果、全世代の女性で「幹細胞コスメを知っている」と答えたのは20%以下にとどまり、まだ世の中に「幹細胞コスメ」は広く認知されていないことが分かりました。
しかし、世代によって認知度には多少の違いがあります。
今回は、その理由を年齢や生活環境などから考察し、年代別にまとめました。
また、幹細胞コスメの現状や今後の展望についても紹介しています。
調査概要
調査対象者:18〜24歳、25〜34歳、35〜44歳、45〜54歳、55歳以上のそれぞれ300名ずつの女性
有効回答数:1485名
調査方法:インターネット
調査期間 :2018/11/17〜2018/11/19
幹細胞コスメの認知度と使用率
ここからは2018年11月に実施したインターネット上のアンケート調査結果を年代別に見ていきましょう。
18歳~24歳の認知度と使用率
- 知らない…86.2%
- 聞いたことはある…7%
- 知っている5%
- 使っている(使った経験がある)…1.8%
18歳~24歳では、「幹細胞コスメを知らない」が86%を超えており、「使ったことがある」人も300人中2~3人にとどまりました。
学生や20代前半までの若い世代の女性にとっては、加齢によるシミ・しわ・ハリのなさといった「エイジングケア」のニーズがまだ少ないため、年齢肌のケアを主眼とした幹細胞コスメへの認知度・興味関心も全体的に低いといえるでしょう。
また、幹細胞コスメは1アイテムの価格が1万円を超えるものも多いため、学生や社会人1~2年目では価格面でのハードルも高く、購入率が低いことが考えられます。
25歳~34歳の認知度と使用率
- 知らない…81.6%
- 聞いたことはある…11%
- 知っている…3.9%
- 使っている(使った経験がある)…3.5%
今回のアンケートで、幹細胞コスメについて「知っている」「聞いたことがある」という回答が約15%ともっとも多かったのが、25歳~34歳の女性でした。
幹細胞コスメを「使ったことがある(使っている)」も、3.5%と全世代でトップとなっています。
この世代の女性は、社会人となりファッションやメイクにもっとも興味関心の高い時期。
いわゆる「アラサー」を迎えアンチエイジングが気になりだす年齢でもあり、「美的」「MAQUIA」「VOCE」などの美容雑誌のメイン読者はこの世代です。
幹細胞コスメは原材料が大量生産できないため全体的に価格帯が高めですが、25歳~35歳の女性には独身、またはまだ子どものいない主婦が多く比較的コスメにお金をかけられることも、この世代に使用者が多い理由と考えられます。
35歳~44歳の認知度と使用率
- 知らない…87.4%
- 聞いたことはある…7.4%
- 知っている…2.6%
- 使っている(使った経験がある)…2.6%
「幹細胞コスメを知らない」と答えた人は、35歳以下の世代で81.6%なのに対し、35歳~44歳では87.4%と認知度が下がっています。
この世代は、エイジングケアの必要性は高まっているものの、仕事上責任のあるポストへの昇進や育児などで忙しく、スキンケアに時間をかけていられない人が多いのではないでしょうか。
45~54歳の認知度と使用率
- 知らない…84.3%
- 聞いたことはある…9.7%
- 知っている…4.1%
- 使っている(使った経験がある)…1.9%
45歳~54歳になると、ふたたび幹細胞コスメの認知度は上がります。
年齢肌の悩みが本格化する世代であることに加え、育児も一段落して自分の肌のケアに目が向くようになることが理由と考えられます。
経済的には、まだ住宅ローンが残っていたり子どもの大学進学費用などで余裕のない家庭も多く、「幹細胞コスメを使っている」と答えた人の割合は25~34歳に比べ少ないですが、アンチエイジングへの興味関心は非常に高い層であると言えます。
55歳以上の認知度と利用率
- 知らない…86.1%
- 聞いたことはある…6.8%
- 知っている…3.9%
- 使っている(使った経験がある)…3.2%
もっとも年齢肌悩みが大きいと思われる55歳以上の女性ですが、幹細胞コスメについては「知らない」と答えた人が86.1%と、25歳以下の世代と同じくらい多く、意外にも認知度は低めでした。
これには、50代以上では情報の仕入れ先がテレビ中心という人が多く、おもにインターネットを通じて宣伝・販売されることの多い幹細胞コスメは目に触れる機会が少ないという理由が考えられます。
経済的には余裕のある女性も多く、幹細胞コスメについて知る機会が増えれば、45~54歳と同様に購入を検討する可能性が高い層だといえるでしょう。
幹細胞コスメの認知度が低い理由
今回の調査では、18歳以上の女性すべての世代において、幹細胞コスメそのものを知らない人が80%以上見られました。
しかし、幹細胞コスメを「知っている」「聞いたことがある」人が10~15%、「使ったことがある・使っている」と答えた人が2~3%という比率を考えると、幹細胞コスメについて詳しく知る機会さえあれば、購入する人が一定数いることが読み取れます。
幹細胞コスメがアメリカや韓国で注目され始めたのが2000年代初頭。
その後、日本では当初エステティックサロンなどでの美顔施術におもに取り入れられ、一般向けに国内製造の幹細胞コスメが販売され始めたのが2013年頃とまだ新しいジャンルであること、インターネット通販が中心でテレビや雑誌でのCMが少ないことなどが、一般の認知度が低い原因だと考えられます。
日本における「幹細胞コスメ」の今後の展望
「幹細胞コスメ」のメインとなる原材料は、幹細胞を培養した時の培養液(エキス)です。
幹細胞には大きく分けて「植物性」と「ヒト由来」があります。(動物由来原料もありますが、安全性やアレルギーなどの観点から、日本でのシェアは伸びていません)
このうち、特に「ヒト由来」の幹細胞培養エキスは国に認可された施設でしか生産が認められておらず、非常に高い安全性が求められることなどから大量生産が難しく、コスメの価格も高くなりがちです。
しかし、今後研究が進むにつれ生産の効率化が実現すれば原料・商品価格も下がることが予想されます。
現在の幹細胞コスメの販路は、広告費や流通コストが抑えられるインターネット通販が大半ですが、「クリスチャン・ディオール」などのデパコス(デパートのコスメカウンターで販売される商品)や、ドラッグストアで買える「LITS(リッツ)」など、徐々に幅広い世代の女性が手に取ることのできる場所は拡大しており、「マツコ会議」などのTV番組でも取り上げられる機会が増えてきました。
幹細胞コスメの市場は、美容大国アメリカではすでに1兆円超、韓国でも1000億円に達しています。
今後、原料生産効率の改善と販売チャネルの多様化により認知度が向上すれば、日本においても、現在スキンケアに関心のある女性なら誰もが知っているような「ヒアルロン酸」「セラミド」「プラセンタ」といったメジャーなコスメの1ジャンルへ成長することが期待できるでしょう。